Fighter Squadron of 3rd WG
第3航空団の起源については、F-4E時代のページでも紹介したので簡単に追記するが、この部隊のインシグニアは、部隊の歴史も現しておりサボテンと黄色いラインは、メキシコと国境に流れるリオグランデ河を表す。また 周りの鉄十字はドイツ帝国を示し 創設時代のメキシコ国境防衛とWW-I時代のドイツとの戦いで防衛の盾となったことを表現したもので ラテン語の”NON SOLUM ARMS”は、Not by arms alone つまり「武器に頼らず」と言う意味だと思う。 
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Original Insignia of 90th BS
3rd WG
暖かいフィリピンから一転して極寒のアラスカ州エルメンドルフ空軍基地(Elmendorf AFB)に本拠地を移した第3戦闘航空団(3rd WG),沖縄嘉手納の18th WGと並んで、戦闘機から早期警戒機 輸送機までを揃えたコンポジット航空団としてPACAFの2本柱となっている。それ迄アラスカと言えばAAC(アラスカ航空軍団)が長くその防空についていたが、1990年8月に解散し第11空軍が再編され、この3rd WGとイールソン空軍基地(Eielson AFB)にある354th FWも傘下に於いて、アラスカを本拠地に太平洋方面の作戦に当たる配置となった。つまりアラスカ単独の防空部隊から環太平洋の作戦部隊に変更して PACAF(太平洋航空軍団)を大幅にグレードアップしたわけである。ちなみに 以前フィリピン クラーク基地を本拠としていた第13航空軍は、固有の航空機を持たないままグアムのアンダーセンに移動している。
 これらの一連の組織変更は、冷戦後最も紛争の勃発しそうな太平洋方面と中東まで見越して作戦が可能なようにPACAFを拡充し、長距離作戦能力も充実したかったアメリカ空軍の大きな戦略の一環として行われた。3rd WGの戦闘機部隊は嘉手納の18 WGより充実しており、3個飛行隊を所有している。特に足の長い戦闘爆撃機F-15Eストライクイーグルは、イラク方面にも度々駆り出される事から PACAFの行動範囲が如何に広いかが分かると言うものである。
90th FSは、PACAF唯一のF-15Eストライクイーグルの部隊で、日本にも度々飛来するので馴染みのある飛行隊だ。1917年テキサス州のケーリーフィールドで生まれた部隊で、その頃使っていたデハビランドDH-4の後部胴体横にサイコロの2と5・・”Pair O' Dice”が書き込まれれた、Mottoは、”Natural" Naturalは、多くの意味が有るので何を示すか分からない。長い間、爆撃部隊であった為、現在F-15Eを使っているのは、この部隊の歴史を踏襲しているかのようである。太平洋戦争中空母ホーネットからB-25で東京空襲を敢行したジミー・ドーリットルも若い頃この第90飛行隊に属していた人である。
90th FS
1991年にアラスカの3rd WGに配備されたF-15Eは、PACAF最初の戦闘爆撃部隊として日本の三沢・嘉手納などの極東前線基地にも訓練で訪れることが多い。上の写真は珍しく厚木に飛来した4機のF-15Eであるが、面白いのはパッケージポッドをエンジン部分下部にぶら下げていることだ。翼下の兵装ラックを占有せずとも、こうした装備を追加する事が出来るのもF-15Eの特徴である。写真は逆光気味である為分かり難いが、尾翼内側には北斗星と北斗七星が伝統通り書き込まれている。

2001年11月24日厚木基地を離陸する4機のF-15E。21日に飛来して3日目の朝R/W01でダイナミックに離陸して行った。

90th FS
19th FS
12th FS
Onther Squadron of 3rd WG
Elmendolf AFB
962th AACS
517th AS